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13億円流用の大阪・摂津の「桃林会」 理事会形骸化で私物化助長
- 2016.12.01
- ニュース
(2016.11.19 07:43産経WEST)
特別養護老人ホームなどを運営する社会福祉法人桃(とう)林(りん)会(かい)(大阪府摂津市)で前理事長の男性が金融機関から無断で金を借り入れるなどし、約13億円を不正流用していた問題で、同法人が設置した第三者委員会は18日、「理事会や評議員会が形骸化していたことが不祥事の原因」とする報告書をまとめた。
弁護士らで構成する第三者委が当事者らに聞き取り、事実関係を精査した。報告書などによると、前理事長が不正流用した金額は約12億7千万円。理事会の承認を得たという虚偽の書類で、金融機関から融資を受け、自身が設立した病院や有料老人ホームなどの運営資金に充てたほか、飲食代などにも流用していた。
報告書では、前理事長について「手口は非常に巧妙で、不正行為の態様は悪質」と指摘。そのうえで「理事会の形骸化が前理事長による私物化を助長し、不正行為を行うことを容易にした」と指摘した。
不正流用は今年1月に発覚。前理事長はすでに退任しているが、同法人は今後刑事告訴するとしており、「深くおわびするとともに、信頼回復に向け早急な取り組みを行いたい」としている。